ドゥテルテ大統領はフィリピン経済にとってプラス : フィリピンブログ　「ココが変だよフィリピン人」　アジア旅行と海外生活

ドゥテルテ大統領が就任

２０１６年６月３０日、フィリピン大統領にロドリゴ・ドゥテルテ氏が正式に就任した。選挙期間中は「フィリピンのトランプ氏」と揶揄され、犯罪者に対して過激な処分をすることから海外マスコミの格好のネタにされた。新フィリピン大統領で日本との関係はどうなるのか？ドゥテルテ新フィリピン大統領で何が変わるのか？

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アキノ前大統領は経済高成長

海外の目はフィリピン経済と地政学的リスクに関心が高かった、アキノ前大統領は経済成長に成功した、多くの外国資本をフィリピンに誘致してＢＰＯ（アウトソーシング）企業が急増、フィリピン人の安い人件費と、英語力を発揮できるコールセンターが急増してフィリピン人雇用にも役立った。

ミンダナオ地域のイスラム主義組織との対話は、そこそこ順調かに見えたが大きな成果は出なかったと思う。大人数の警官隊とアブサヤフ（フィリピン・イスラム主義組織）が衝突、約４０人ほどの死傷者が警官隊に出たことでいきなり友好的解決の進展が無くなった。

南シナ海（南沙諸島）と中国、東南アジアの海域については、日米との協力を密にして地政学的リスクを回避しようという姿勢が見られた。しかし、中国との問題は解決するのにフィリピン単体では不可能のため将来は未知数だ。

外交では日米との安全保障、中東へのフィリピン人出稼ぎが増え、コールセンターなどの外資系企業を誘致、国民の雇用改善に成果があった。政治的腐敗、わいろ、汚職については、ポークバレル（多くの政治家が絡むわいろ事件）など表面化したものの、根本的には変わったと思えない。

ドゥテルテ大統領に期待されるモノ

資料出所：大和証券ダイワインターネットＴＶ

ドゥテルテ大統領の最大ポイントは、犯罪者に対する厳しい処分が目玉になっている。これはフィリピン治安を良くすることで、国民の生活を安全にするほか外国企業をフィリピンに誘致して経済を活性化、雇用が増えるというメリットが生れる。

ミンダナオ地方はアブサヤフ組織などが外国人誘拐や企業襲撃などで治安が悪いために、外国資本の大企業の進出が少ない。そのため、ミンダナオ地方の住民は仕事を求めてマニラ、セブなどの都会へ出稼ぎに行く者が多いという。

もしアブサヤフが平和的になって治安が良くなれば、電気供給量をまず優先してインフラ整備を行い、大企業の工場を誘致、外国企業の進出によってミンダナオ地方のフィリピン人雇用が増え、収入が増えれば犯罪が減少して治安と経済の改善が見込まれることになる。

この地方は豊富な天然資源があるために、鉱山関連の企業が進出している。ニッケルなど豊富で住友金属鉱山がフィリピン進出しているが、数年前には武装集団に工場を襲撃された事件も発生しているので、駐在員も命懸けの勤務になる。

〇シナリオ
治安が良い→企業誘致→雇用創出→住民の収入アップ→犯罪率低下

×シナリオ
犯罪者に対して厳しくする→冤罪なのに処分される？
より警察の権力が増して悪い方向に or 改善される？
死刑制度の復活を唱えている→犯罪抑止力へ（反対意見も多い）

資料出所：大和証券ダイワインターネットＴＶ
フィリピン新大統領に寄せられる期待
http://www.daiwatv.jp/contents/analyst/report/20648-063/

ドゥテルテ氏の政策はフィリピン経済にとって概ねプラス
http://www.daiwatv.jp/contents/analyst/report/20648-063/pdf/20648-063.pdf

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