南沙諸島(Spratly Islands)を「砂州」に命名で中国が怒る?

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フィリピンと中国で領海問題が解決されないままとなっている南沙諸島(Spratly Islands)を、フィリピン政府は「砂州」と命名した。中国が勝手に領有権を主張するこの地域には、人工島を作り軍用機が離発着可能な飛行場を建設しており、米国やフィリピンをはじめ近隣諸国では中国の横暴な軍事拠点建設に反発している。

フィリピン国内での報道:INQUIRERNET
中国はフィリピンがスプラトリー諸島の近くに軍用機を送るための主権を「侵害」すると言った。と、中国はあたかも南沙諸島を中国の領有権にしようと実効支配を進めており、フィリピン政府が「砂州」と名付けたことで文句を言い脅かしている。

https://globalnation.inquirer.net/190359/chinese-foreign-ministry-says-ph-infringes-chinas-security-for-sending-military-aircraft-close-to-spratly-islands

戦狼外交(せんろうがいこう)とは

中国の戦狼外交は失敗しており、東南アジアやアフリカなどに金で物を言わせない威圧的な外交に反発する国が出始めている。2017年に中国で大ヒットした映画「ウルフ・オブ・ウォー(原題:战狼2)」にちなんで名づけられた。

映画ウルフ・オブ・ウォー(英語表記:Wolf Warrior)のストーリーは「ランボー」に似ており、さしづめ「中国版ランボー」といったところ。

中国は海外へインフラ設備や資金援助、貸付を行い、その見返りとしてスリランカではハンバントタ港が実質、借金のカタとして取られてしまった。これは海外諸国から見れば、中国がスリランカを借金漬けにして軍港として使えるようスリランカの港を手に入れたと見られ批判されている。

スリランカのハンバントタ港が2017年7月より99年間にわたり中国国有企業・招商局港口にリースされることが決まった。このハンバントタ港をめぐる決定は中国による「債務の罠」の典型例と見なされている。すなわちインフラ建設などを行うために中国からふんだんに融資を受けたものの、施設が十分な利益を生むことはなく、借金が膨らみ、返済不能になり施設や土地を中国に明け渡さざるを得なくなった事例である。
https://www.ide.go.jp/Japanese/IDEsquare/Eyes/2018/ISQ201820_021.html


領有権争う南沙諸島フィリピンが一部命名(TBSニュース)
https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4055564.html
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比、南沙の砂州に命名 領有権主張、中国反発も(日本経済新聞電子版)


【マニラ=共同 2020/8/17 23:20】フィリピンや中国などが領有権を争う南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)諸島のうち、フィリピンが実効支配するパグアサ(同ティトゥ)島を管轄するカラヤアン町が、島周辺の砂州と礁に命名したことが17日、分かった。領有権主張を強める狙いだが、中国の反発を招く可能性がある。

 フィリピン、パグアサ島、南シナ海・南沙諸島
デルムンド町長が14日に署名した条例によると、対象はパグアサ島の沖合12カイリ(約22キロ)内外にある四つの砂州と二つの礁。「パグアサ砂州」「パグアサ礁」とし、番号を振って区別する。砂州は砂が堆積してできたもので、これまでは「秘密の島」と呼ばれ、特定の名称はなかった


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